2019年から世界的に大流行した新型コロナウイルス。
安心して社員一人一人が働けるように株式会社シーエー・アドバンス、株式会社モノクラムに在籍している約1000名の社員を対象にした職域接種のプロジェクトが始動しました。
今回はこのプロジェクトの旗振りを担当して、職域接種の裏側を支えた山内楓子さんにどんな1年だったのかをインタビューしてきました!
2018年 株式会社モノクラムに総務として入社
2021年 株式会社シーエー・アドバンスの労務人事へ異動
2021年12月 広告カンパニー社員総会にてベストスタッフ賞を受賞
「職域接種プロジェクト」の背景と裏側。
社員の一言で動いたプロジェクト
ー2021年職域接種プロジェクトお疲れ様です!沖縄に所属する社員、派遣社員、約1000人を対象としてのプロジェクトでしたが無事に完了した気持ちを聞かせてください!
政府に提出する申請資料を始め、職域接種の会場手配や薬品の温度管理など前例のない事だったのですが、無事に完了して一安心しています。
この1年を一言で表すと「大変」ですね(笑)
政府への職域接種の申請なども実は私が行っており、6月半ばに「7月末、職域接種実施プロジェクト」の実行がミーティングで決定したのが始まりでした。職域接種に向け申請書類の作成や、取りまとめをしていた際に「職域接種を希望する企業が多く、予定していた日時より早く申し込みを締め切ります」とニュースで流れてきた時には本当に焦りました。「3日前に実施が決定したのに…!もう締め切るの!?」そんな気持ちでしたね(笑)
期限内に書類を送り「申請を受け付けました。」と政府から案内が来て安堵したのもつかの間、希望する企業がとても多く需要と供給が間に合わないため、7月末に実施は不可です。と案内が来た時には本当に不安でした。
また、7月から自治体でのワクチン接種も始まっていたので、会社の実施を待つのではなく自身で申請をした方が早く終わるのでは?と考え、実は職域接種の申請を一度キャンセルしていました。
ーキャンセルされたのは初耳でした!再度申請を行い、実施しようとした背景は何でしょうか?
自治体でのワクチン接種の案内はお年寄りの方から順々の対応だったため、会社全体の平均年齢が27歳のシーエー・アドバンス、モノクラムはワクチン接種をするのは後になってしまい、社員の方から「職域接種を実施してほしい」と多くの声があがりました。その社員の声に動かされたのが一番の要因です。
まず再申請にあたり、ワクチンの必要数を確認しなければならなかった為、事前にアンケートをシーエー・アドバンス、モノクラムの社員を対象に行いました。自治体で受けていた方も既にいたので希望者数が、厚生労働省が定めている人数に到達しておらず、このままではプロジェクトが進められない可能性があり、頭を抱えました。
なんとしてでも成功させたい!と考えていたので、毎日厚生労働省の方へ電話を行い、シーエー・アドバンス、モノクラムで勤務している方の平均年齢や社員数など、事細かに説明し続けました。その甲斐あり、厚生労働省から職域接種の許可をいただくことが出来ました。それからは光の速さのようなスケジュールで事が進みました。
その後、接種会場の場所決め、2度目のワクチン管理を行うための温度管理ができる冷蔵庫探しや担当医師の手配、日程調整などかなり目まぐるしい日々でした。
ーそういった背景があったのですね。ワクチン接種に伴い、特にこだわった部分はどこでしたか?
日程調節は特にこだわりましたね…。
今回職域接種で頂いたワクチンは比較的副反応が強く出るモデルナだったので、社員全員が副反応によって事業が止まってしまわないように、一度目のワクチン接種日を1週目、2週目と分けて行わせていただきました。
人によってはワクチン接種後に、目眩や吐き気、稀なケースにはなるのですがアナフィラキシーショックをおこして倒れてしまう方もいると聞いていたので、ワクチン接種日が終わるまで毎日プレッシャーに押し潰されそうでした。
また、一度目のワクチンが終わった後もホテルの冷蔵庫の会場を貸し切って温度管理を行いながら保管していたので、退勤後ワクチンの管理がしっかりできているか自分の目で確かめにも行ってました。
社員が安心して働ける会社づくり
ーこのプロジェクトを通して、印象深かったことなどはありましたか?
周りの方々にたくさんサポートしていただいて、助けられたことですかね。
私と一緒になって、職域接種のプロジェクトを進めてくれた人事責任者の方には特に感謝しています。
職域接種は莫大な費用を費やし、実施されたプロジェクトのため、いつも私自身の決定・判断によって企画が倒れてしまったらどうしよう…と悩むことが多くありました。
そんな時、人事責任者にチャットワークで相談をした際には、1、2秒で返信をくれたりとレスポンスの速さにはいつも支えられていました。
また、労務メンバーの皆さんで、私が職域接種に集中できるように通常業務を手伝ってくれたり、サイバーエージェントグループ健康推進室の方にも解決策を一緒に考えてもらったりと、決して一人の力では達成することのできなかったプロジェクトでした。
ー改めてこの1年を振り返ってみて、いかがだったでしょうか?
コロナに翻弄された一年でしたね(笑)
シーエー・アドバンス、モノクラムで勤務している約1000名の社員がどうしたら安心して出社できるのか。アルコール消毒を各フロアごとに設置したり、会議室のアクリル版の設置など、前例がないことに対しても直向きに向き合った一年でした。
多忙な日々を過ごしながらも遂行できた背景にはやはり、日々の報道や沖縄の感染状況に不安になっている社員から「職域接種をぜひ実施してほしい」という意見をいただき、自分の覚悟が決まったことにあると思います。
事業の成長や働くやりがいは社員一人一人が健康であり、安心して就業できる環境があるからこそ。それを労務人事として、この大きな課題に向き合おう!コロナを蔓延させない!という気持ちが原動力になり、プロ意識に変化した一番のきっかけかもしれません。
「職域接種」という2021年に掲げた大きなプロジェクトが完了したので、今後は労務の新たなミッション遂行に向けて動いていきたいと思います。
2022年度は、また新たなコロナウイルスの感染が日本だけでなく、沖縄でも確認されていますが、今後も社員の不安要素を拭えるようサポートしていきたいと思います!